曇天

バイパスを疾走しながら
空を見ていた。
真っ直ぐに囲われた道の上で
自由に広がっている空
明るさの濃淡で
塗り分けられた曇り空の色は
アスファルトと壁に囲まれた
味けない淡々とした道の中にあって
唯一救いだ

当たり前のくもり空は
高価な石ころよりも美しい

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