酔いとまこと

真実を酒のなかに探すな
酒は幾多の偶然を運ぶもの
ときに雑音を消去して、
それゆえ真実の類音を響せる

雑音を絶っても
変わらない量の真実
結局描けるものも少ない
果てしない問いかけを
なにへ照応させると言うのか

真実を根本から太らせろ
それが声や表情や言葉になるように
酒の中に探すな
覚めていろ、
決して急がず
眠りの知っている
高い静けさを宿して
疾走する体と
同じ熾烈さを宿して
その混交のなかに
生まれたもので
一つの形を描け

眠りのように繊細に、
夢のように大胆に、
覚めるめている調和の中で

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