透明な火

星々や木々が守る清澄は、
その目を向ける人の体へと、染みいってゆく
その人の澄んだ目の中に、同じ形を残してゆく。
ちょうど牛がするように、飲み込んだ静寂は反芻されてゆく。
そのための時の余白と、人の暖かさがあるといい。

血管のせせらぎが耳に届くくらい
思いをまた一つ整えてゆく

旗を揺らした微風のように
夢のあわいの幼子のように
躍動と秩序の
溶け合わさったもの

過去を洗い
今と未来を明瞭にするもの
千年と一時の意味を
一つに返すもの

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