ある不思議

何十年後になっても、
この紅葉の木々の
1枚の葉にさえも、
手は届かない。

僕が僕であることと
木々の美しい姿と、
そこには同じ理が流れているのに、
僕らはそれを見過ごしている。

それでも秋になれば人々が集まり
春になれば酒盛りをする

かれらの中に眠る
清いものの欠片は
摂理が人を穏やかに優しくさせ
幸せに近しくさせることを

言葉に知らないままで
不思議と知っているのだ

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