教室で

今日は試験監督
教室の横につったって
窓の外に見える木枝と、
その向こうに広がる湖を見ていた

この16、17歳の若い力に
この、賢く整った知性に
十分なものを照り返していくように
僕は、ここにいるだろうか
否、目の中の無数の繋がりを通して
投げ返すものの中に、
優美に聡く、彼らの正しさの根を守るための
命の勢いも
この理性の明度も
今日は足りない

優しい力を高めていこう
すると不思議と見る力が増える

自ずから塵埃のような
頭に無闇に散らかった
雑音の集積を払い清める
視界が広がり、遠くが見える

目の前にいながら
気づかず素通りしようとしていた
その人の表情が現れてくる
君たちは、こんなにも美しい

目の中に、瞬間の光
秩序のなかにその人が結ばれていて、
それでいて命の躍動の上に遊ぶよう
頬には、日々を良い思いで斎戒してきた印

良い意思を抱いていたい
それは、いわば生命の勢いを通わせる
手の膨らみに、温かい血が通い出す

誰かに、視線と思いを振り向けるための
その人に、希望を思い起こさせるだけの
温かくて正しい、勢いを
姿勢に通わせる

ムリに力を取り出そうとすれば
疲労や不調が影のように張り付く

うまく優しい心であれると
命の勢いのようなものが
手の届く範囲に降りてくる

さっきよりも少し
勢いが増えた気がする
君たちにより相応しくなった

君たちのいい栄養でありたい
力のつく、思いを豊かにさせる
真実でありたい

この美しい風景のように
君たちが心象の底に
今でもなくさずに抱いている、
その最善と同じように

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