溢れ出すもの

今日は川に引け劣らない
かえって覆うものをもっている
気は僕の外側まで溢れだし
川面にまで覆いかぶさる

川もまた常のごとく己が本分に満ち

僕はるかに高い熱量で
どうやらここで紛れもなもない
自然に忠実なひとりになる
邪に入り込ませない
強健な体とこころの熱量がある

綺麗な虫の声はきれいなままに
けれどもその価値の比較において
彼等にすこしも譲らず、
ただ強く色濃く
この美しく熱のある
たくさんの命の只中で
その最たるものとして
立っている

端から見れば分かるまい
けれどもかつてなく色濃く
俺としてたつている
命を強めると言う事は
物怖じをせぬということ
大自然の英知のただなかにあって
一つも狼狽えないこと
それでいて高慢になりもせず
周囲の美しさの価値が分かること

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