健康な日の明るさを食べて
影の憂いに憩う
風景の遠近のなかには
足りたものを運ぶ空間があり
瞳を撫でる風は
人の内なる宮の静寂を歌う
夏の葉の色は深みを増して
幾重にも塗り重ねたような色は
見る者を飽きさせない
君は気がつくだろうか
この道端の葉の色が
刻一刻と色を変えていることに
風に揺られながら
雲やなにかのために、
ときおり変化する日差しをあびて
刻一刻と色を変えている中で
それを見るひとの内奥も
刻一刻と色を変えていることを
道端の雑草のような
なんでもない世界の色こそ
内奥にさす健康な光であることを
健康な精神に欠かせない
食べものであることを