入り口はどこにでもある
それを広げようとしてみせたのが
この白石の敷かれた庭である
入り口の大小の差こそあれ
あるときは
枯れ木の枝にあり
枝にとまったスズメがつくり
青空の雲であり
この白色音だ
真の尊厳とは何か
目前の世界を統べるものと
共鳴するなにかを探すこと
ただしく考えるとは
多かれ少なかれ
その全的なものに照らすこと
その形にそうように選ぶこと
それゆえ言葉には
心詞が先んじる
天地をもって
自己を新たにし続けること
それが、人々の内なる色彩が奪われつづける
現代に生きる1人が選んだ
日々の戒め
ただしく、まめなものを
内から外から引いてくる
優しく気高く
浅薄を除け
月光に照らされる黒雲のように
だんだんと色を深める古色のように
たくさんの心にかなうものから
ほんとの心を描け