青の陶器

磁器のようでありたい
小さくて青い陶器がいい
己の届く範囲をわきまえ
よけいな分泌物をださずに
じめじめとしたものとは無関係になって
凛としてさっぱりと生きたい

多少の無理をサッパリと飲みくだせる
無駄な質量から冷たく切り離されたものでありたい
それでいて不健康な漫画のような
軽々しい放下による
青白い顔の強さでもなく
それでいて、心によぶんな重量を持たぬ
軽いのに見るほどに存在をその強める
この世界の深さと存在を同根にする

そういう小さな土器でありたい
さっぱりと冷たくて
小さく青くまとまって
世界の隠微に住まう情緒を生きる
そういうひとつでありたい

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